平成29年度 高岡産業文化奨励事業の認定について

審査日時:平成29年8月30日(水)
審査会場:高岡商工ビル 505号室

1.奨励事業  奨励総額 300万円  件数 7件

2.審査結果  【奨励額・奨励事業名・申請事業者】


鋳造でつくる美容グッズ企画開発

奨励額 50万円

株式会社 宮津商店 (代表取締役社長 宮津 健志) 

[住 所] 高岡市千石町3-18

 実施事業者は、茶道具と華道具製造卸の老舗であるが、近年の顧客から寄せられている美容と健康に対する強いニーズを受け、自作した錫製のツボ押し棒やリンパマッサージ用の「へら」を本事業により商品化するものである。錫は、抗菌性、熱伝導性、耐腐食性などの優れた性質をもつため、入浴中の使用にも適しており、温熱刺激と併せた血流改善の相乗効果が期待できる。美容や健康用品に対する関心が高まるなか、消費者の購買マインドを刺激する錫製の健康器具の商品化を図るものであり、「金属加工の街高岡」の多角的な事業展開の一環として地域産業への貢献が期待できる。

           

               ▲ツボ押し棒                      ▲へら(マッサージ器具)


高岡銅器を利用した銅製調理器具ダッチオーブンの企画開発

奨励額  50万円

株式会社TAPP (代表取締役社長 丸山 達平)

[住 所] 射水市赤井218-4

本事業は、高岡銅器を活かした新たな事業展開として、キャンプ等で使用される加熱能力が高い蓋付き万能鍋であるダッチオーブンの商品化を目指すものである。現在のダッチオーブンは主に鋳鉄製だが、素材を熱伝導率や加工性が高い銅製にすることで、調理時間の短縮や食材への均一加熱が可能となる。さらに本事業では、銅の表面に漆仕上げを施して耐熱性と耐久性を付与しており、「高岡銅器」と「高岡漆」の長所を融合した独創的・機能的な商品設計を図っている。今後は、アウトドア分野以外に家庭用や営業店舗向けの調理器具としての市場開拓を目指す。

 

            
           ▲試作開発中の銅製ダッチオーブン         ▲様々な料理に対応できる特徴を持つ

移住希望者宿泊体験施設への展示スペース設置

奨励額 50万円

特定非営利活動法人金屋町元気プロジェクト (理事長 加藤 昌宏)

[住 所] 高岡市金屋町1-5

重要伝統的建造物群保存地区である金屋町にある空き家物件をリノベーションし、定住促進のための宿泊体験施設を平成30年4月に開業予定。平成31年には鋳物体験工房の設立計画もあり、工芸作家や工房体験者が製作した工芸作品を展示するスペースを宿泊体験施設に設置する。工芸作家、金屋町楽市賞の受賞者、富山大学芸術文化学部生などを対象に宿泊体験してもらう中で自らの工芸作品を展示することで金屋町での作家活動のきっかけを創出し将来の移住 ・定住につながる取り組みとして地域活性化が期待できる。

   

  ▲宿泊体験施設となる空き家        ▲宿泊体験施設の土間に展示スペースを設置し工芸作品を展示   


技の抽斗ワーククラフトショップ事業

奨励額 50万円

株式会社KANAYA (代表取締役 宮津 みき枝)

[住 所] 高岡市金屋町6-5

 実施事業者は高岡銅器の卸会社数社が出資して設立した会社で、主に家具に特化した製品を販売している。高岡クラフト市場街などの市内イベントにおいて、「打ち出しによる錫のぐい呑みづくり」と「銅鋳物を磨いて着色/キーホルダーを作ろう」の体験コーナーを設置した際、大変盛況であった。当事業は、体験キットや広報パネルなどを取り揃え体験コーナーを出張で行えるよう整備し、県内外の展示会やイベントの折りに実施する。誘客や商品購買につながることや多くの方々に高岡銅器を発信し、伝統産業への認知度を高めることで、高岡の地域振興に寄与するものである。

   

      ▲「打ち出しによる錫のぐい呑づくり」体験の様子          ▲製作体験できる「銅のキーホルダー」


山町筋町家再生活用事業

  奨励額  50万円

末広開発株式会社 (代表取締役 菅野 克志)

[住 所] 高岡市末広町1-8

 重要伝統的建造物群保存地区である山町筋にある未活用物件をリノベーションし、複合商業施設として交流促進と賑わい創出の拠点として整備した。昭和初期の洋風建築の町家や明治期からの土蔵を活かしたテナント物件として活用する。建具やシャッターを木製に取り替え、主屋の正面口や車庫部をオープンにするなど当時の佇まいを再現し、重要伝統的建造物群保存地区に適した景観に配慮した建築物となっている。市民や観光客が集い、歴史ある高岡の「町衆文化」を発信する新しい拠点として、地域活性化につながることが期待できる。


▲木製建具窓への取り替えや木製引き戸へと復元 ▲土蔵造りの身構えを復元 ▲屋根及び外壁の意匠を変えずに同等素材にて復元

介護用品の開発事業

    奨励額  25万円

MY企画 (代表 森本 敏子)

[住 所] 高岡市大源寺1-51

実施事業者は、自身の腰痛や家族の介護を経験した実体験をもとに、同様の悩みを持つ人々をサポートする介護用品を考案した。腰痛や膝痛あるいは高齢による体力低下などにより、身体を屈める動作は苦痛を伴うため、自力での下着の装着が困難になる。そこで、試作した円形の補助具に下着を固定することにより、無理な前傾姿勢をとることなく容易に下着装着が行える方法を考案したものである。また、この補助具はコンパクトにまとめることができるため、外出時の携帯にも適していることから、日常の行動範囲が広がり健康寿命の延伸にも貢献できる。本事業により高岡から新たな介護用品を発信することで、個人、病院、介護施設や温浴施設への普及が期待される。


    

            ▲試作開発中の下着装着補助器           ▲チューブが抜ける仕組み            


産業観光における株式会社 能作 新社屋及び見学ツアー案内のためのソフト事業

   奨励額  25万円

株式会社 能作 (代表取締役 能作 克冶)

[住 所] 高岡市オフィスパーク8-1

4月にオープンした新社屋及び産業観光施設が盛況で年間10万人の来場も期待できる。当事業は、産業観光の受入増加に対応するため、施設の案内リーフレットや見学者が高岡銅器について学ぶことができる冊子の製作などソフト面での充実を図り来場者の利便性ならびに満足度の向上につなげるものである。富山県内における観光ハブ拠点として多くの観光客を呼び込み、高岡の観光振興への貢献が期待できる。

 

   ▲多くの来場者で賑わう産業観光施設                 ▲高岡銅器について紹介する冊子