高岡クラフト2021 【公募予告】

「高岡クラフトコンペティション」は、伝統工芸産地発の全国公募展として、1986年より産地プロモーションと地場産業の活性化を目的に生まれ、今回で34回目を迎えます。昨年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により公募を中止しましたが、今年度は当感染対策を徹底し、公募の準備を進めています。これからも、工芸都市高岡クラフトコンペはクラフト作家、ものづくり事業者を応援していきます。

募集テーマ 「手間」

当たり前が当たり前じゃなくなったとき、気にならなかったことが気になり初めました。
そして、便利で良いと思ってたことが、時間をかけてじっくりできることがなんと心地良いのかと気づけました。
手の間と書いて手間(てま)。その「間」に含まれるプロセスや時間こそが豊かさの源泉なのではと思いました。
手間はかかるが日常にある豊かさを実感できるもの。もしくは手間がかかり過ぎて現代では敬遠されているものを、もう一度楽しめるような手間に落とし込んだもの。
今まで気にならなかった間が抜けている場所に飾りたくなるもの。
しかし、ただ手間をかけて作ったもの・使うものが良いということではありません。
手間を感じる、その方が良かったんだと気付けるような作品に出会いたいです。

審査員長 大治 将典 | 手工業デザイナー

テーマ考察の際のメモ

ウィリアムモリスのアーツ・アンド・クラフト運動。背景には違いがあるが、現代のこのコロナ禍の生活を見直す機運もクラフト運動と言えると思う。
https://ja.wikipedia.org/wiki/アーツ・アンド・クラフツ運動

國分功一郎「暇と退屈の倫理学」p25 モリスの一節
そう、何に向かうのだろう?余裕を得た社会、暇を得た社会でいったい私たちは日々の労働以外のどこに向かっていくのだろう? ー中略ー
モリスはこの問いにこう答えた。革命が到来すれば、私達は自由と暇を得る。そのときに大切なのは、その生活をどうやって飾るかだ、と。

近年クラフトビールやクラフテッドなど、クラフトの使われ方が再定義されつつある。
コエドビール朝霧社長のFBより
https://www.facebook.com/shigeharu.asagiri/posts/3851005611623142

2008年のリーマンショックあたりから、アメリカを中心に進んだ、行き過ぎた資本主義と経済合理性の追求からの揺り戻しは、人間の感性による手仕事、ローカルやコミュニティ、顧客やサプライヤーとの公正で誠実な関係への再評価へと回帰していったと思っている。その結果、ビールに始まり、コーヒー、蒸留酒、チョコレート等、様々なクラフトカルチャーがビジネスとして育まれていく様子を観察してきた。最近ではこうしたキーワードに加えて、“Family owned”という言葉をよく見るようになった、誠実さや公正さの証として使われている。

クラフト展

  • 会期(予定) 2021年9月23日(木・祝)~26日(日)
  • 会場(予定) 御旅屋セリオ

賞について(予定)

  • グランプリ 賞金100万円 等 計9点

応募について

正式な応募受付開始(応募方法、締切日、賞金などの詳細発表)は、4月に開催予定の当実行委員会以降、本ウェブサイト及び各種媒体にてご案内いたします。
※この公募予告は、出品者の皆さまの制作期間確保のため、2021年度のテーマと公募概要を早期にお知らせするためのものです。正式な公募内容が変更になる場合がございます。

主催:工芸都市高岡クラフトコンペ実行委員会

構成団体
富山県高岡市高岡商工会議所㈱富山県産業高度化センター(一財)富山県産業創造センター富山県総合デザインセンター(公財)高岡地域地場産業センター(一社)富山県アルミ産業協会(公社)富山県デザイン協会伝統工芸高岡銅器振興協同組合伝統工芸高岡漆器協同組合高岡伝統産業青年会高岡商工会議所青年部(順不同)

事務局高岡商工会議所高岡市産業企画課高岡市デザイン・工芸センター
高岡商工会議所内(富山県高岡市丸の内1-40)TEL:0766-23-5002