市民の皆様のご理解と参画を
委員長 瀬戸 徹

 平成14年1月に「富山市価値創造プロジェクト特別委員会」が発足したころは、「価値創造」とは何だろうという思いがあったことは事実です。富山市には、立山連峰の自然や景観、海や野の食材、売薬の伝統を受け継ぐ製薬・化学工業といった産業など、様々な「価値資源」がありますが、私自身が「他の人に対してその価値資源を自信を持って奨めているか」と自問したとき、しばしば「な〜ん。何もないちゃ」と答えてきたように思います。
 しかし、今では違います。委員会や分科会でのいろいろな討議や意見交換、また域内外の有識者へのアンケート調査の結果により、「価値」「価値創造」というものが少しずつ分かりかけてきました。
 1月以来の委員の熱心かつ様々な意見をまとめることは難しいことでしたが、取り敢えず報告書にして市民や関係者のご意見を求めることとしました。
 私どもも出来ることから行動を起こしますが、このプロジェクトへの市民・民間の幅広い参画と自由なアイデア、そして果敢な挑戦と行動を切に期待します。

富山市価値創造プロジェクトへの取り組み
事務局長 濱谷 元一郎

 いま、日本は大きな転換期にあり、凄まじいスピードで常識の変化が起きているといっても過言ではない。今後益々企業間競争そして都市間競争が激化していくものと思われる。
 企業も都市も、"自らの価値"を一層高める不断の努力が必要である。企業にあっては、現場第一線の社員を中心とした全員参加による顧客第一主義の徹底であり、都市にあっては、市民による市民のための都市作りの実践である。
 皆で考え、皆で実践し、富山市の価値を高め、素晴らしい富山を後世に残したいものである。本報告書がそうした活動展開の動機づけ、きっかけづくりになれば幸いである。

アイデアの「宝の山」
オブザーバー代表 松井 幹夫

 ハードからソフトの時代と言われて久しい。しかし、我々の心のどこかに、まだかつての右肩上がりの経済成長を夢見る幻想があるのではないか。そのことが結果として、新しいモノに目が奪われ、既存の資源を見直し、再認識・再発見することにあまり目が向けられていなかったように思える。
 人生を高速道路に喩えて、「ただ突っ走るだけではどこかで無理が生じて必ず事故を引き起こす。一休み・一眠りするためにサービスエリアがある。人生の英気を養うためのサービスエリアが必要である」という人がいる。
 このたびの価値創造プロジェクトは、これまでのものの見方・考え方を見直し、新たな価値資源を見出すための、重要なサービスエリアの役割を果たしているのではないかと思われる。
 また、このプロジェクトは、各委員から様々な意見・提案がなされ、報告書に盛り込まれたが、これを実行しなければ何も変わらない。
 まちづくりとやまとしては、実行可能な施策については行政や商工会議所など関係機構と連携を図りながら、積極的に取り組んで参りたいと考えている。
 富山の評価を高めるアイデアの「宝の山」を生かすためにも…。

街は私たちが作っていくもの
副委員長 篠島 功

 街の再生と復興は、中心市街地の活性化なくしてないものであると思う。このことを考察するとき、街のかたちや街の姿をどうしても変えていかなければならない。そのためには、街の住民一人ひとりが、市民の一人ひとりが意識を変革してもらうことである。つまり、日本一の"一人乗り車通勤"はやめることであり、変わるべき手段は"公共交通の利用促進"である。すなわち中心市街地からの車の排除である。従って駐車場の建設はもうたくさん、道路の整備もこれ以上必要ない。
 中心市街地には人々を滞留させなければならないし、このことにより人間の復興を図らなければいけないと思う。そして、この目的のために価値創造プロジェクトがあり、行政が中心となっている"まちづくり富山株式会社"が設立され、また中心市街地活性化委員会は勿論のこと、都市基盤整備委員会が存在するのだ。

特別委員会に参加して
副委員長 増山 三雄

 コンパクトでない(と私は思う)、都心整備基本方針の方向等の仮説にこだわることなく第2ラウンドをスタートさせ、柔らかい議論をしてみてはどうですか。
 とにかく、駅北のウェイトが大きすぎ、ブールバールあっての広すぎる都心が前提の議論だったようです。二極にするか、駅周辺一極にするか、駅北ウェイトを質・量ともに小さくするか議論すべきです。駅南北で重要な問題は車のアクセスをどうするかであって、現実的には機能の一体化が目的ではありません。他都市で成功例があれば教えて下さい。
 新幹線のための顔よりも、都心の中身が重要です。駅北20haの余地にすべて木を植えたらどうですか、50年後が楽しみです。
 私見ですが、先日の傍士銑太さんの話は良かった。
 ドイツの市民参加のまちづくり。成熟時代に入り、緑の党のように物質的豊かさの追求に一応見切りをつけ、次世代の環境作りをベースに人々の交流と時の豊かさに価値をシフトさせる運動が、当然の帰結として地域分権のコミュニティー作りになる。という所までメンバーの意識を持っていかなければ、各論のまま終わりそうです。
 すべての価値を人間と人間の関わりまで突き詰めてみる必要があります。(立山も魚も水も祭り…も)

「価値創造」に思うこと
A分科会座長 白倉 三喜

 このプロジェクトに参画できたおかげで、あらためて富山のいろいろなことについて振り返ることができました。自分たちの住んでいる地域のことは案外知らないということを、再認識しております。また外から見た目も含め、皆さんが富山の特性や課題をどのように捉えているかということも、客観的に把握することができました。
 今ちょうど、佐々成政がクロースアップされており、商工会議所も積極的に取り上げつつあります。江戸以前もさることながら、近代の富山の成り立ち(まちづくり)の経緯等についてももっと勉強し、今日の富山の基礎を作った先人たちの遺徳を偲び、私たちもまさに「百年の計」を踏まえて、成熟期を迎えた富山の、今後の「まちづくり」を皆で考えるキッカケになればと思います。
 とやま弁で、「かちかまわない」などと言いますが、これからは大いに「価値」にかまっていきたいものです。

富山市価値創造プロジェクトに参加して
B分科会座長 宮地 秀明

 私たち市民が富山の町により強い誇りと愛情を持つことが、このプロジェクトのテーマである価値創造に繋がっていくと思います。
 転勤で、米国を含めて十数回転居しましたが、いいところだなと思う町は、地域の人々が自分たちの町に強烈なくらい関心を持ち、自分たちの町への誇りをとても大切にしている事を感じます。
 まず私たちの町・富山のことー歴史、文化、産業、施設、町並み、将来像、etc.−に、もっと関心を持つことが大切だと思います。
 個人的には、「モダン」「カラフル」といった明るい都市カラーを富山が志向していったら良いなと思います。

富山市価値創造プロジェクトに参加して
C分科会座長 山下 隆司

 閉店、倒産、あの老舗までが、と絶句!中心商店街の危機的状況は依然底が見えない。そんな暗い年に、街が勢いづいてきた。いや、それを言うのはまだ早いのだが、価値創造プロジェクトは街を勢いづかせる原動力となろうというもの、これは画期的なプロジェクトである。
 この街の活性化を言う時、必ず問い返されるのが、"誰がやるがけ?"の一言。一月からの密度の濃い議論を経て、商工会議所が、まちづくりの会社が、行政当局が、そして委員の一人ひとりが、"私がやる"を宣言しながら今日に至ったように思う。
 市民が共有できる確かなヴィジョンが現れ、やれることから始める。そのためのしっかりとしたプロセスをつくる。そして立ち上がってくれる仲間が集まる。ここ何十年勢いづくことに無縁であった街で、ようやく立ち上がる人々が現れたのだ。
 さて、やれることの第一弾は、街中に貼り出すポスターアート展。2003年世界ポスタートリエンナーレが待ち遠しい。

特別委員会に参加して
石井 隆信

 一番嬉しかったのは、富山を何とかしたいという熱い思いの方が大勢いらっしゃることがわかったこと。それにもかかわらずどうして富山が現在のような無味乾燥なまちになってしまったのかという謎は逆に深まりました。
 農業を軽視し製造業の海外シフトが進んだ上に、地域商業の衰退とまちという社会生活基盤を失えば、地域社会全体の喪失ということになると思います。このままでは十年後は建物や駅舎だけが立派で、新幹線が頭上を走り過ぎる、全国どこにでもある新幹線沿線都市の一つになってしまいそうです。
 本当に住みたい魅力あるまちづくり。思いきった施策はもちろん必要ですが、まちを愛する人たちが夫々の出来ることから始めて何かが変わり、やがて大きな力になっていくことを願っています。

価値創造プロジェクトへの期待
石黒 厚子

 「価値創造」といいながら、当初、問題点、悪いところばかりが語られた。それが出尽くしたあたりから「富山の魅力」を語る議論が始まったと思う。様々な感性を持った人達によって語られた富山は、本当にいろいろな「宝=魅力」があるものだとあらためて感じさせられた。
 結論のないプロジェクト。市民が富山を語り、富山を想い、議論しながら街を創りあげていくことがこのプロジェクト事業の本来の目的なのではないか。
 いわゆる、「都市計画構想」や「活性化計画」というようなものに終わることなく、行政任せではない多くの市民を巻き込んだ様々な取り組みが重要だ。
 富山は富山市民だけのものにあらず。富山県の中心都市として、さらには北陸の中心となるべく魅力を発揮してほしいと個人的には強く願っているところである。立山連峰の雄大な魅力に頼ることなく、新たな富山の姿を創造し続けていくことを期待したい。

価値創造に想うこと
岡崎 稔

 価値創造→人づくり→共有化→優先順位、の流れであると考えさせられた特別委員会でした。
 スピーディーに方向性を決めて行動し形にする事案、多くの人とゆっくり時間をかけ話し合いでしかかたちにできないがとても大事な、その街のおもい(アイデンティティー)作り。
 私達はあまりに立山が素晴らしすぎて、大事なおもい(アイデンティティー)を忘れたのではないか。立山を見に来ていただくのではなく、その素晴らしい立山を守りつづけている富山の人、そして豊かな恵みの里に住む人に触れていただくことを…。
 郊外大型店に目を奪われ、最も身近にあり、私達と供に生きてきた商店街の人達を見失い、雨も風も雪も人とのふれあいさえも感じさせない買い物の仕方。今こそ富山の人作り、富山のアイデンティティー作り、地域商店を地域全体で守り育てる気質が必要だと思います。

私達が作る「街」
加納 豊

 先日、中心商店街、富山駅前をぶらりと散歩しながら、この程度の(人が少ない)街なのか…と改めて実感いたしました。私も、富山に暮らし、住みながら、「誰か、楽しく輝いている街に変えてよ」と他人事のように思う反面、ここに住んでいる人自身が、街にもっと興味や関心を持つことが大切だと思います。
 また、すべてを行政まかせ、他人まかせにする県民性(市民性)では、良い所を気付かない事が多く、価値ある素材を見失いがちです。価値ある素材も、視点の角度によってまったく別の評価になり得ます。
 私は、富山について語れる「仕組み」、「仕掛け」創りの手法を市民サイドで考え、ワークショップの形成をしながら、参画できる「仕組み」を提供し、目的達成のために、異なった立場の人々が継続的に「仕掛け」を企てる環境が必要だと思います。「良いところ探し隊」「良いもの探し隊」「思い出マップ隊」「まち美化隊」など、様々なワークショップが考えられます。
 人も街も魅力的であるためには、遊び心、ユーモア、粋、洒落などが必須です。まじめで優等生的な街では、人が集まりません。いきいきとしたまちづくりは、イメージがポイントです。感覚的言語を市民にアピールし、共有した言葉(コピー)によって輪を広げ、富山らしさ、自分の場所の価値を表現し、参加することによって、街を歩き、語らい、私達の街を創る意識が芽生えるのです。
 よって、人づくり、コミュニケーションづくり、まちづくりとなって、よりキトキト富山を創造しなくてはなりません。

富山市価値創造プロジェクトに参加して
小又 幸進

 駅周辺・中心商店街関係者、学識経験者など多様な委員の皆さんとの議論に参加し、意見を述べる機会を与えて頂いたことに感謝申し上げます。
 富山へ訪れる多くの県外客の方々から、自然の豊かさ、固有の産業・文化に高い評価を得ながら、ここに生活基盤を置く多くの市民の皆さんが実感していたでしょうか。
 北陸新幹線の10年後の開業、中心市街地の活性化等々、新たな視点に立った青写真づくりが求められていたところでもあります。ハード・インフラ整備もほぼ終わったところですが、個々の最適が全体の最適になったかが、今問われていると思います。
 富山市が持つ多くの資源を生かすソフト・インフラの整備が重要になっています。市民が求める多様なニーズに応えるため、市民の意見を反映した街づくりプランを着実に推進していくことではないでしょうか。

もっとチャレンジ精神を
近藤 駿明

 これまでの富山市の行政は、どちらかというと、行政内部で調査し、計画したあとで、最後の段階で、いわゆる市民のご意見を伺うといったやり方が多かったように思う。反面、市民サイドにもお役所まかせの意識があったのではないか。民間もフレキシブルに対応し、もっとチャレンジしていく必要があると思う。
 そのため、行政と民間が、それぞれ持っている情報やノウハウを交換・連携し、市民や民間サイドも、自分たちの街は自分たちが作っていくのだという意識をもっと持つべきであろう。それが、この「価値創造プロジェクト」の基本であると思う。
 なお、富山市には、既にいろいろな公共施設が整備されているが、分散している。これからの高齢化社会を考えるとき、中心部を活性化したコンパクトな街づくりを志向すべきである。そのことが、市民はもちろん観光客も呼び込める、賑わいのある富山市になっていくと思う。

富山市価値創造プロジェクトに参加して
島川 とも子

 私はこのプロジェクトに参加して初めて、自分が街のことについて無関心であったことに気付かされました。
 これは、大多数の方に言えることではないかと思います。
 本来、自分の住む街のことは、自分の一番身近な関心事であるはずなのに、無関心だったり、自分とかけ離れた問題、自分ではどうしようもない問題として片隅に追いやっていたりといった風で、知らなかった、わからなかった、考えもしなかった、これら自体が問題なのだということすら気付いていません。こんな現実があるように思います。
 知らなければ何も始まらない!
 「私達の町は私達の手で」という意識を持つキッカケを、このプロジェクトが提起すべきだと思います。
 知ってもらうための仕組みづくりをし、できるだけ末端まで流れるよう、あらゆる方面(商栄会、青年団、婦人会、PTA、町内会、体育協会などの団体)に働きかけ、役割を担ってもらうなど、できるだけ同じ意識レベルで上・下・横の交流と意識統一が図られれば、何かが始まると思います。

価値創造委員会に参加して
竹嶋 身和子

 富山の価値って一体なんだろう?価値のあるものは、人によってそれぞれ違います。例えば性別・年齢・環境などによって、ずいぶん違ってくると思います。その雲をもつかむような状況の中で、何か共通の価値のあるものを見つけようとする場合、一体どうしたらいいんだろう?私自身、富山市の中心商店街の活性化に関わるようになり、この富山の価値創造委員会の委員に任命され、同じような難題が重なって、結構、悩みました。
 たくさんの人がいて、たくさんの考え方がある。そんな中で見つけた唯一の共通点は"同じ富山に暮らす人間"ということでした。同じ富山で暮らしている人たち一人ひとりが他県にない、富山が持っている素晴らしい価値なのです。いろいろな考えを持っている人、いろいろなことをやっている人がいます。
 しかし残念なのは、その一人ひとりが自分の持っている価値に気づいているかどうかということです。富山には素晴らしいものがたくさんあります。それに気づくには、まず自分自身の価値に気づくことが大切だと思います。自分自身が持つ価値に気づいたときに、はじめて周りにある様々な価値に気づくことが出来ると思います。
 富山の良いところはどこですか?今後そう聞かれたら、私は"人"と答えようと思います。物の価値を上げていくのも人、また新しい価値を生みだしていくのも人。富山の人が元気になっていくよう、中心商店街の活性化に少しでも関わっている立場から、まずは富山の街を元気にしていきたいと思います。

富山市価値創造プロジェクトに参加して
土田 洋

 富山へ来てわずか三年目の私が特別委員会に参加させてもらい、一部過激な私の意見も委員の皆さんが懐を深くしてお聞きくださり、議論も交えていただき、深く感謝しております。
 皆さんの現状への率直な危機感の表明と、それに対する手段などの改善策の卓見に敬服しました。また、事務局の方々の努力に敬意を表します。
 このプロジェクト実現の成否のカギは、「市民の意識転換」だと思います。すなわち、自然環境や生活環境が他に比して恵まれているがゆえに、市民の方々がこのまま手をこまねいていれば、富山市は確実に、早急に衰退し、「平凡な田舎都市」になってしまう危機感を自覚することが先決だと感じます。そうなった場合の悲惨さを啓蒙しつつ、価値創造のプロジェクトを理解してもらい、市民の意志と力で進めるべきです。
 私が抱く街づくりの理想像は、「歩いて楽しむにぎやかな街へ」です。にぎやかな街には他県の人、すなわち観光客も大いに集まってくるものです。
このためには、
1. 公共交通機関の充実(路面電車網の拡大、新設)
2. 車社会への規制(道路幅縮小、乗入れ禁止区間の設定)
3. 公園・歩道等の整備(城址公園、いたち川・松川周辺)
4. 富山の価値である売薬、ガラス、海産物等を活かした飲食街など楽しめる場所の充実が必要です。
 プロジェクト推進は、私どもや経済界あげて努力することが必要ですが、行政の強力なバワーをお借りすることも重要です。

富山市価値創造プロジェクトのある想い
長尾 治明

 最近、各都市は魅力を失い、活気のない状態にある。これはある意味では、各都市が同じような、画一的な魅力づくりを行ってきたことからこそ、魅力のない都市になってしまったとも言える。駅前、中心商店街、各種文化施設など類似したものが多くつくられてきた。各都市の個性、独自性が欠落しているため、認知・評価される魅力は単なる規模の比較になり大規模な施設が小規模に勝るという結果になってしまった。まさに、富山市の都市づくりもそうである。
 21世紀の各都市は20世紀の反省を踏まえ、個性ある魅力づくりを行っていくことにある。その際の基本的な考え方は、従来のような人工的な手法による点的な魅力づくりではないことは明らかである。これからは、地域にある既存の地域資源をどのようにコーディネイトし、付加価値を高めることができるかにかかっていると言える。富山市の魅力を創造するということはまさに、富山市にある地域資源を見直し、新たな価値を創造できるようにいろいろな仕組みづくりをしていくことである。
 このように、理念的に理解できたとしても、理念を実行段階に移していかなければ新たな価値創出につながらないことは言うまでもない。今後、富山市の価値創造を現実のものにしていくためには、市民ひとりひとりが何らかのテーマに積極的に関与し参加していくことである。要するに、「自分たちのまちは自分たちが責任を持って、自分たちのために主体的に行動し、魅力のある個性的な都市にしていく」という姿勢が重要である。

分科会「人材育成」で私自身が整理できたこと
羽根 由

 3年前の富山国際会議場オープンをきっかけに、おもてなし産業ともいえるコンベンション事業に富山という地で関わっている。「人材育成という分科会にあえて臨んだ」には理由があった。富山市民が「街のホスピタリティ」を発揮するためには、人材発掘とその舞台造り、そしてほんの少しの背中の一押しが必要だと実感していたからだ。
 話があちこち飛んでいってはもどってくるような白熱の議論の中、キーワード「認め合う」が浮上してきた。異質なもの、異論をまずは「認め合い」、頭を切り替えてみることで価値を発見し「誉めるシステム」を創っていく、しかも明るく建設的に、と。進めるうちに、ISOならぬ「ISO2002(あいそ:愛想の良い人や企業を誉める)」なる提案も生まれ、前途は明るい。「人材育成」とは押し付けたり、無理することではなく日常的で、そんなに難しいことではなく、しかし、そんなに簡単なことでもなさそうだが、気がついた者の責任として創っていくしかない。

自らのために
古川 邦男

 「富山県は豊かさ日本一、住みやすさナンバーワン」と、言い続けられた時期があった。そんなアナウンスの中で、のほほんとボーッとしている間に、出遅れてしまったという感じがする。
 今回の価値創造プロジェクトは、この時間を反省するかのように、各委員の苛立ちや情熱のようなものが吹き出たと感じた。
 富山の「価値」。われわれが守り、磨き、アピールし、より高めていかなければいけないもの。委員会では多くの「価値」が発見・創造されたといえ、共感できるものであった。
 これからが重要である。プライオリティと、誰がどのように具現化していくか。
 人にも企業にも栄枯盛衰はある。都市も同じである。それを決定付けるのは、都市に関わる人のデザイン力と情熱、それぞれのミッションの高さにあると思う。
 行政機関、商工会議所、それぞれの企業、市民が「自らのために」湧き立つような情熱と協働がなければならない。リスクを恐れずに挑戦すること。同時に、冷静にマーケットを読むことも忘れてはならない。

価値創造の想像について
柳井 雅也

 私は、今回のプロジェクトに参加して、富山の価値創造について考えてきましたが、そこで思ったことは、「価値創造のレベル」を、最低でも全国レベル、願わくば世界レベルで行なう必要があるということです。
 特に、環境や福祉がそうならなければ、価値創造の意義がないと考えます。そうなると、駅前の一車線削減提起よりも、むしろ車線を全廃し、駅前から全日空ホテルまでを100年計画として「富山原生林公園計画」として(せめて札幌大通公園レベル)策定すべきと思いました。その上で、周辺には環境にやさしい企業を誘致して、人間にやさしい「富山の顔」を作り、商店街の一角を「和漢薬ストリート」にして集積効果を発揮する仕組みづくりを考えるべきでした。そして、「公園」+「薬」に基づく、環境・福祉にやさしいバリアフリー都市づくりと、そのイメージを全国に発信する仕組みづくりを提起すればよかったと考えています。
 これからの都市の役割の変化(便利→豊かさ)を考えると、この方向に沿った都市づくり計画こそが、ここに暮らす私達にとっても一番いい価値創造だと想像しました。

価値創造プロジェクトに参加して
山崎 佐和子

 「富山市価値創造プロジェクト」委員会が発足し、メンバーの一人として富山の発展のため、そして富山を見直す機会を得ましたことに感謝いたします。
 豊かな自然に恵まれ、ぬるめの湯の中でじっくりとつかった私たちです。空気も、水も、食べ物もおいしい、災害もほとんどない、車で1時間も走れば県内のほとんどの所へ行ける整備された道路、本当にいい街です。
 でも「個性と魅力」に欠けているのではないでしょうか。住んでいる私達には不便がないけれど、他県からの観光客が見たとき、行ってみたい、降りてみたい街の魅力はあまりないように思われます。
 中心市街地の空洞化は寂しいことで、富山市の顔としての商店街の賑わいづくりを真剣に考えたいものです。そのため、点在している観光資源を富山市の価値に結合させる仕掛け、個性ある街づくりのための仕掛けが今こそ必要です。
 街なかに観光客をひきつけ、富山らしいものを見て、食べてもらう。その回遊できる仕組みを作り、観光客に歩いてもらい、体験してもらう。富山市をもう一度行きたい街、おいしい街にしていきたいと思います。

 

富山市価値創造プロジェクトに関するご意見をお寄せください。

富山市価値創造プロジェクト特別委員会事務局(富山商工会議所企画総務部/担当:宮崎)
 〒930-0083 富山市総曲輪2-1-3
 TEL/(076)423-1112(直)
 e-mail/toyama@ccis-toyama.or.jp