会報「商工とやま」平成28年1月号

新年挨拶

年頭のごあいさつ

  富山市長   森 雅 志


 平成28年の年頭にあたり、謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 日ごろ、富山商工会議所役員並びに会員の皆様方には、地域経済の振興や観光事業の推進などを通して、魅力ある地域社会づくりに多大なご尽力をいただいておりますことに対し、深く敬意と感謝の意を表します。

 我が国の経済状況は、デフレ脱却・経済再生と財政健全化の双方を実現することを目指した「三本の矢」からなる経済政策の一体的な推進によって、およそ四半世紀ぶりとなる良好な経済状況がみられるようになるなど、経済の好循環は着実に回り始めております。

 双方を実現するためには、経済の成長力を一段と強化する必要があり、人口減少と少子化の進展に伴い、今後長期にわたり生産年齢人口が減少していく中で、労働力を確保するため、女性や高齢者が一層活躍できる社会の実現を目指すとともに、労働生産性のさらなる向上を図る必要があります。

 さらには、地方都市が今後も一定程度の人口を維持していくためには、教育、文化、福祉など都市の総合力を高めながら、安定した雇用の場を確保していくことが何よりも重要であると考えております。

 このような中、皆様方が、地域社会の中心的存在として「活力ある産業づくり、住みよく魅力あるまちづくり、心豊かな人づくり」に、一丸となって積極的に取り組まれておりますことは、誠に心強い限りです。

 とりわけ、地域経済を支える中小企業者の育成・支援はもちろんのこと、就労支援や公共交通を活かしたまちづくり、中心市街地の活性化の推進や富山の魅力を再発見し情報発信する観光事業など、幅広い分野でご協力いただいておりますことに改めて感謝申し上げます。

 市といたしましても、景気の動向を的確に見極めながら、地域経済の活性化に寄与する施策を推進する一方、富山駅周辺地区の南北一体的なまちづくりや、第二期中心市街地活性化基本計画を着実に推進してまいります。

 さらには、平成26年12月に、ロックフェラー財団の「100のレジリエント・シティ」に選定されたことから、今後とも、国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づく施策などを可能な限り活用するとともに、人口減少や高齢化、自然災害などの脅威に対するレジリエンス(強くしなやかな力)をより高めるための施策に取り組むこととしております。

 今後も、市民福祉の向上や、産業、環境、文化、教育水準も含めたまちの総合力を高め、多くの方々から「訪れてみたい」、「住んでみたい」と思われるような、誰からも選ばれる魅力ある富山市となるよう努めてまいりますので、皆様方には、より一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 終わりに、今年一年が明るい年となりますよう祈念いたしますとともに、富山商工会議所のますますのご発展と、木会頭をはじめ役員並びに会員の皆様方の一層のご健勝、ご活躍を心からお祈りいたしまして、新年のあいさつといたします。

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