2021年 ガラス

審査員賞(辰野しずか賞)

平豆皿「霜柱」

ガラス

6.5〜8.1×9〜11.8×1㎝

¥9,900

藤吉 真理

フジヨシ マリ

埼玉県所沢市

2001年
活動開始
2001年
初個展(アートスペースカワモト・富山市)
2017年
高岡クラフトコンペ 入選
2018年
北近江サケグラス展 入選

作品について

絹糸のように細く引いたガラスを一本ずつ丁寧に並べ、霜柱をイメージした平豆皿を作りました。ガラスの糸一本だけでは、細すぎて色が分かりませんが集まり重なることで、とても深く奥行きのある色を見ることが出来ました。見る角度によって異なる表情を見せるため、手に取り色々な角度から眺めていただけたらと思います。

講評

見た瞬間から心を奪われた作品です。横長の長方形から成る縞のグラデーションの中に、「霜柱」を彷彿とさせる絹糸ほどの細かいガラスの柱が並んでいて、それ故に、一見シンプルに見える造形の中に豊かな色の奥行きを感じられます。上からも斜めからも、あらゆる角度から見ても美しく、思わず手に取って近くでいつまでもずっと眺めていたいという気持ちになります。ガラスは素材の特性上、光や影に反応し奥行きを感じやすい素材と捉えていましたが、この作品はこれまでに見たことのない奥行きを持っていて、その素材作りに対するこだわりも素晴らしいなと思いました。

(辰野しずか)