会報「商工とやま」平成21年2・3月号

特集T
デジタルの世界も熱意・信念・根気で闘う!
〜売れるホームページを作ろう〜


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 厳しい経済情勢を反映し、個人消費が伸び悩む中にあっても、独自に工夫を凝らした商品・サービスを提供したり、さまざまな販売ルートや宣伝ツールを活用したりして売上を伸ばしている企業はたくさんあります。

 インターネット・ホームページを活用することも方法の1つ。どの企業であっても、新たに作る場合も、既にある場合も、どうせなら「売れるホームページ」にしたいはずです。

 今回は、「売れるホームページ作り」のために、成功する秘訣や今すぐに試せる工夫等についてご紹介します。

 当所地域力連携拠点事業で企業経営のIT化支援にあたっている、ITコーディネーターの梶野達也氏(I.S.K有限会社取締役)からアドバイスをいただきました。


ホームページがもたらすメリット


 インターネットの普及以来、商業のスタイルが大きく変わってきました。Eコマース(electronic commerce/電子商取引)と呼ばれるホームページを使った商売がそれです。「『楽天市場』に出店し、インターネットで年商何億円」なんて記事を目にすることも多いかと思います。また、ホームページを活用して売上を伸ばした成功事例は、何らかの商品を販売する店舗は言うに及ばず、建設業、製造・加工業、農業、水産業、サービス業等、業種を問わず多数挙げることができます。

 それでは、どうすれば「売れるホームページ」が作れるのか、考えていきたいと思います。便宜上、一般消費者を相手にする商業を中心に説明していきますが、製造業やサービス業等でも基本は同じです。インターネットを通じて取引先を拡大している企業は、星の数ほどありますので、本稿をお読みになった後には実際にいろいろなホームページをご覧になり、参考にしてください。

 最初に、ホームページを使った商売の利点を確認します。

(1)商圏の拡大
(2)営業マン要らず

 これが2大メリットでしょうか。
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 ご存じのとおり、インターネットは全世界に繋がっています。そのインターネット上にホームページを公開して商売を行うことは、対面取引と異なり物理的商圏が存在しません。従って、顧客は日本国中、海外在住の日本人も含めて世界中に広がります。外国語対応をすれば商圏は全世界に広がります。

 もう1つ、営業マンが不要なのもEコマースのメリットですね。その分の人件費を抑えることができます。また、ホームページは、基本的に24時間365日開店でき、休みがなくとも不満を言う人もいないという点もメリットです。

 大きな商圏で、不休の営業、しかも人件費要らず。確かにおいしそうです。冒頭の「『楽天市場』で年商何億円を達成」というのも頷けます。しかし、私たちの周りには、Eコマースでの成功例は多くなく、途中で挫折する人が圧倒的多数です。

 実際、私のところにお越しになる相談で一番多いのが「ホームページで稼ぎたいんだけど…」です。残念なことに、殆どの場合は「もう一度考え直された方が良いのでは?」とお答えすることになります。どこが「考え直し」なのでしょうか?

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